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和名:ハイノキ〔灰木〕
学名:Symplocos myrtaceae ハイノキ科ハイノキ属

日本に固有で、近畿地方以西の本州、四国、九州、屋久島まで分布する。丘陵地に多く、屋久島では登山道沿いによく見られる。葉身は狭卵形で先は尾状に伸び、縁には鋸歯がある。薄い革質で緑色、光沢がある。5-6月、前年に伸びた枝の葉腋からまばらな円錐花序を出し、3-6個の白色の花を咲かせる。果実は狭卵形で長さ7-8mm、10月頃黒紫色に熟す。
和名は、この木を焼いてあく(灰汁)をとり、媒染料としたことによる。

 

和名:バクチノキ〔博打木〕
学名:Laurocerasus zippeliana バラ科バクチノキ属

関東地方以西の本州、四国、九州、南西諸島に分布し、韓国(済州島)、台湾にも見られる。照葉樹林内に転々と生育する。樹皮は灰褐色で成長するにつれて剥がれ落ち、赤褐色の木肌が目立つ。葉柄の上部に蜜腺が2個ある。葉身は長楕円形、先はとがり、縁には鋭い鋸歯がある。花期は9月頃。果実はゆがんだ卵形で長さ約1.5cm、翌年の5-6月に黒紫色に熟す。
和名は、樹皮がはがれやすく、博打に負けて衣服を脱ぐことに例えられたという。

 

和名:ハスノハカズラ〔蓮葉蔓〕
学名:Stephania japonica ツヅラフジ科ハスノハカズラ属

東アジアの暖温帯から熱帯にかけて分布し、日本では中部地方の太平洋側以西の本州、四国、九州、南西諸島に見られるつる性常緑木本。海岸近くの日当たりのよい道端や石垣などに生育し、暖かい地方ほど多い。長い葉柄があり、葉身は円形。雌雄異株。花期は7-9月。果実は球形で径約6mm、11月頃朱赤色に熟す。
和名は、つる植物で葉柄がハスと同様に葉身の裏の中央につき盾形となることによる。

 

和名:ハドノキ
学名:Villebrunea pedunculata イラクサ科ハドノキ属

本州(伊豆半島、紀伊半島)、四国、九州、南西諸島に分布し、台湾にも見られる。低地から山地の沢沿いの林縁によく生育する。高さ4-5mになる常緑低木。葉柄は赤紫色を帯びる。葉身は長楕円状披針形で先はとがる。3脈が目立ち、裏面の脈は紅色。雌雄異株。花期は2-4月。果実は長さ約1.5mmの卵形の痩果で11-3月に熟す。花の後、肉質化した白い花被がその周りを囲む。

 

和名:ハナイカダ〔花筏〕
学名:Helwingia japonica var. japonica ミズキ科ハナイカダ属

北海道から九州に分布する。土壌の深い谷間の二次林やスギ植林などの陰湿地に見られる。高さ1.5-3mになる。葉身は倒卵形でやわらかく、縁にはのぎ状の鋸歯がある。雌雄異株。4月中旬から5月下旬、葉の主脈上に、緑色の小さな花を束生する。8-9月、雌花は球状で甘味のある黒紫色の石果となる。
和名は、花をのせた葉を筏に見立てたもの。

 

和名:ハマオモト〔浜万年青〕(別名 ハマユウ)
学名:Crinum asiaticum var. japonicum ヒガンバナ科ハマオモト属

関東地方南部以西の本州、四国、九州に分布し、安定した砂浜や礫浜に生育する。分布北限線は日本海側は山口県西部、太平洋側は紀伊渥美、伊豆、三浦、房総の各半島を通る。この限界線はハマオモト線と呼ばれ、年最低平均気温‐3.5℃、または年平均気温15℃の等温線とほぼ一致する。7-8月、花茎の先に白く細長い花被片を持つ花をつける。果実はほぼ球形、種子は灰白色で、海綿質が発達し、海流で散布される。
和名は、海岸に生育しオモトに似ていることによる。葉鞘を木綿(ゆう)にみたてたハマユウの別名もよく知られている。

 

和名:ハマクサギ〔浜臭木〕
学名:Premna japonica クマツヅラ科ハマクサギ属

本州の紀伊半島と中国地方、四国、九州、南西諸島に分布し、台湾にも見られる。照葉樹林の林縁部や二次林など日当たりの良いところに生育する。高さは2-5mになる。葉は対生し、葉身は広卵形、先は細くなり鈍形。花期は5-6月。果実は倒卵状球形で径3-3.5mm、9月頃黒紫色に熟す。
和名は、海岸近くに生育し、葉や茎に傷をつけるとにおうためとされるが、それほどの悪臭ではなく、ややゴマの香りに近い。

 

和名:ハマゴウ
学名:Vitax rotundifolia クマツヅラ科ハマゴウ属

東南アジア、太平洋の島々、オーストラリアの温帯から熱帯までの海岸に生育する。日本では北海道を除く各地の砂浜や礫浜に群生する。葉は対生し、葉身は楕円形で先は円形。7-9月、枝先に青紫色の唇形花を咲かせる。果実は球形。果皮がコルク質で軽いため海水に浮き、海流によって散布される。
和名は、植物全体の香りがよく線香の材料として使われることから「浜香」説と、ハマバヒ(浜這)から変化したとする説がある。

 

和名:ハマナタマメ〔浜鉈豆〕
学名:Canavalia lineatea マメ科ナタマメ属

熱帯から亜熱帯に分布し、日本では房総半島以西の本州、四国、九州、南西諸島、小笠原諸島に分布する常緑のつる植物。海岸の砂浜にグンバイヒルガオなどと共に生育する。葉は3出複葉、小葉は楕円形で先が短くとがり全縁。7月頃、淡紅紫色の蝶形花を咲かせる。果実はソラマメに似た長楕円形で大きく、長さ6-9cmになる。種子は海流で運ばれる。
和名は、砂浜に生え、同属で熱帯アジア原産のナタマメに似た果実をつけることによる。

 

和名:ハマナデシコ〔浜撫子〕(別名 フジナデシコ)
学名:Dianthus japonicus ナデシコ科ナデシコ属

東アジアに分布し、日本では本州、四国、九州、南西諸島に見られ、海岸崖地や礫地に生育する。高さ20-60cmになる。葉は対生し、短い柄があり、葉身は狭卵形。葉質はやや厚く、光沢がある。7月、茎の先に多数の紅紫色の花を咲かせる。花弁は5個あり倒卵形で、先に細かい歯牙がある。
和名は、ナデシコの仲間で海岸に生えることによる。別名のフジナデシコはこの花色に由来する。

 

和名:ハマヒサカキ
学名:Eurya emarginata ツバキ科ヒサカキ属

東アジアの暖温帯から亜熱帯に分布し、日本では中部地方の太平洋側以西の本州、四国、九州、南西諸島の海岸に見られる。トベラ、マサキなどと海岸低木林をつくる。高さは1-3mになる。葉身は狭倒卵形で先は円形、基部はくさび形、縁は裏に少し反り返り、鋸歯がある。革質で光沢があり、表面は濃緑色。雌雄異株。暖地では10月から、緑白色の花を各葉腋に数個ずつ咲かせる。果実は球形で径約5mm、秋に黒紫色に熟す。
和名は、ヒサカキの仲間で海岸に生えることによる。

 

和名:ハマヒルガオ〔浜昼顔〕
学名:Calystegia soldanella ヒルガオ科ヒルガオ属

ユーラシア、北アメリカ西部、太平洋の島々の亜寒帯から温帯、あるいは熱帯に広く分布し、海岸の砂地に生育する。日本では各地の海岸に見られる。葉身は腎円形で基部は心臓形。葉質は厚く、光沢がある。5月頃、淡紅色で径4-5pの漏斗状の花をつける。果実は球形で熟すと裂開して種子を散らす。種子は海流によって運ばれる。
和名は、ヒルガオの仲間で海岸性であることによる。

 

和名:ハマビワ〔浜枇杷〕
学名:Litsea japonica クスノキ科ハマビワ属

本州西部、四国、九州、南西諸島に分布し、朝鮮半島南部にも見られる。海岸に生育し、優占して海岸林をつくることもある。高さ2-6mになる。葉身は狭長楕円形。厚い革質で表面は暗緑色、裏面は褐色の綿毛が密生している。雌雄異株。10月に短い柄のある花序を葉腋から出し、数個の黄白色の花をつける。果実は楕円形で1.5cmほど、翌年に黒紫色に熟す。
和名は、海岸に生え、葉がビワ(バラ科)に似ていることによる。

 

和名:ハリギリ[針桐](別名ミヤコダラ、センノキ)
学名:Kalopanax septemlobus ウコギ科ハリギリ属

北海道から九州に分布し、千島列島、樺太、朝鮮半島、中国にも見られる。山地に生え、ブナ林などに点在するが、低地の二次林内でも見かける。高さ20mほどになる。葉は掌状に浅く7-9烈し、縁には細かい鋸歯がある。7-8月、枝の先に球形の散形花序を出し、多数の黄緑色の小花をつける。果実は球形の液化で、秋に黒紫色に熟す。
和名は、全体がキリに似るが幹や枝に刺があることによる。
材は扇子などの器具材や、マッチの軸としても用いられる。

 

和名:バリバリノキ(別名 アオカゴノキ)
学名:Litsea acuminata クスノキ科ハマビワ属

関東地方南部以西の本州、四国、九州、南西諸島に分布し、照葉樹林にまばらに生育する。高さ15mほどになる。葉身は披針形で細長く、先は鋭くとがる。表面は濃緑色で光沢があり、裏面はやや粉白色を帯びる。古い葉は垂れ下がる。雌雄異株。8月頃、葉腋に淡黄緑色の花をつける。果実は楕円体で長さ約1.5cm、翌年の6月頃、黒色に熟す。
和名は、葉が硬いため触れ合うときに出る音によるとの説がある。

 

和名:ヒサカキ
学名:Eurya japonica ツバキ科ヒサカキ属
 

東アジアからインドに広く分布し、日本では、本州、四国、九州、南西諸島に生育する。照葉樹林のほかアカマツ二次林やタケ林などにも見られる。高さは3-5mになる。葉身は倒披針形で縁に細かい鋸歯がある。雌雄異株。3月ころ葉腋に径3mmほどの淡黄色の花が束になって咲く。果実は球形で径約4mm、11-12月に黒紫色に熟し、鳥に食べられて散布される。
和名の由来には、サカキに似ているが異なる「非サカキ」の意、あるいは姫サカキの変化などの説がある。
サカキの代用として神前や仏前に供えられる。

 

和名:ヒノキ
学名:Chamaecyparis obtusa ヒノキ科ヒノキ属

全国に広く植林されているが、自然分布は本州(福島県以南)、四国、九州の山地帯に見られる。自生地は尾根や溶岩地などの極端に乾燥する場所である。高さ30m、幹の直径1-2mに達し、樹皮は灰褐色で縦に裂ける。枝はやや垂れ下がってつき、鱗片状の葉を密生させる。雌雄同株。花期は4月。球花は径1cmほどで、秋に褐色となる。
和名は、「火の木」の意味で、古来この木をこすり合わせて火を起こしたことに由来するとされる。

 

和名:ヒメウマノアシガタ〔姫馬足形〕
学名:Ranunculus yakusimensis キンポウゲ科キンポウゲ属

屋久島の固有種。標高1600m付近の高層湿原や湿った場所に生育する多年草。高さ5-15cmほどで茎は倒れて節から根を出して増える。根生葉は3中裂し、裂片はさらに2-3裂し、ほぼ五角状になる。葉のサイズは1pほどと小さい。7-8月、5枚の花弁を持つ黄色く光沢のある、直径約1pほどの花を咲かせる。

 

和名:ヒメクグ
学名:Cyperus brevifolius var. leiolepis カヤツリグサ科カヤツリグサ属

日本各地に分布し、朝鮮半島、中国にも見られる。高さ10-30cmで、日当たりのよいあぜ、湿地、やや湿った畑地や路傍に生える。乾燥地より湿った場所を好む。葉は偏平でやわらかく、茎の基部につく。6月頃から、茎の先に3個ほどの葉状の苞葉を開出する。その中心に、小穂が密に集まった球状で緑色の花序を1個つける。果実は熟すと褐色になる。
和名は、小型のクグの意であるが、クグの語源は不明。

 

和名:ヒメコナスビ
学名:Lysimachia japonica var. minutissima サクラソウ科オカトラノオ属

屋久島の固有変種でコナスビの矮小品。標高1600-1700m付近の湿原や登山道脇の湿った場所に多く見られる。全国的に分布しているコナスビに似るが全体的に小さい。葉は対生し、葉身は1pの卵形。7月頃、花冠の5裂した、直径約1pの黄色い花を咲かせる。

 

和名:ヒメシャラ〔姫沙羅〕
学名:Stewartia monadelpha ツバキ科ナツツバキ属 

関東地方以西の本州、四国、九州、屋久島に分布し、韓国(済州島)にも見られる。太平洋側の山地に生育し、落葉樹林を構成するが、ブナとの混生が多い。樹皮は滑らかだが、やがて外側は細長い小片となって剥げ落ち、その跡が黄色を帯びた赤褐色となり、林内で目立つ。初夏、直径3pほどのサザンカに似た白い花を咲かせる。朔果は卵形で先はとがり、5個に裂ける。
和名は、シャラノキ(ナツツバキ)に似るが花が小型であることによる。

 

和名:ヒメハギ〔姫萩〕
学名:Polygala japonica ヒメハギ科ヒメハギ属

北海道から南西諸島に分布し、朝鮮半島、中国、ウスリー地方などにも見られる。日のあたる場所に生える。高さ10cmほどになる。葉身は卵形で先がとがる。4-6月、茎の上部に紫色の花を総状に咲かせる。萼片は5個あるが、うち2個は大きく、紫色を帯びて花弁状をなし、花弁自体は3個ある。
和名は、小形のハギの意。

 

和名:ヒメヒサカキ
学名:Eurya japonica var. yakusimensis ツバキ科ヒサカキ属

屋久島固有の常緑低木で、ヒサカキの変種。標高約1000-1700mの高所に生育し、登山道沿いでもよく見られ、またスギ林の下にもよく生育している。葉身は長楕円形で縁に細かい鋸歯がある。長さ2-3pと小さく、ヒサカキの葉を小型にしたような形状をしている。5月頃、径3mmほどの小さな淡紅色の花を葉腋に多数つける。果実は球形で夏に黒く熟す。

 

和名:ヒメユズリハ〔姫譲葉〕
学名:Daphniphyllum teijsmannii ユズリハ科ユズリハ属

関東地方南部以西の本州、四国、九州、南西諸島に分布し、台湾にも見られる。海岸近くの照葉樹林に生育する。高さ約8mになる。葉柄は長くふつう赤味を帯びる。葉身は長楕円形。革質で表面は光沢があり、裏面はやや白色を帯びる。雌雄異株。花期は5月頃。果実は広楕円体で長さ約1cm、12月頃黒紫色に熟す。
和名は、ユズリハに似ているが全体に小さいことによる。

 

和名:ビロウ〔檳榔〕
学名:Livistona shinensis var. subglobosa ヤシ科ビロウ属

四国南部、九州、南西諸島に分布し、台湾にも見られる。亜熱帯の海岸近くの崖地に群落をつくる。幹は直径30cmほどになる。葉は径1mほどの円形で掌状に細く分裂する。4-5月、大きな円錐花序を出し、淡黄緑色の小さな花を多数つける。果実は楕円形の石果で青黒色に熟す。
和名は、ヤシ科の別種ビンロウジュ(檳榔樹)と混同したことによる。古名をアジマサ(味勝)と称し、新芽は食用とされた。
葉は笠、団扇などに利用される。

 

和名:フウトウカズラ〔風藤葛〕
学名:Piper kadzura コショウ科コショウ属

関東地方南部以西の本州、四国、九州、南西諸島に分布し、韓国南部にもみられるつる性常緑木本。暖地ほど普通に生育する。付着根を出して樹幹や岩壁、石垣などをよじ登る。葉身は狭卵形で先はとがり、茎部は円形か心形。葉質は厚めで表面は濃緑色。雌雄異株。5-6月、黄白色の穂状花序を出し無花被花をつける。果実は球形で密につき、12月頃赤く熟す。
和名は漢名に由来する。

 

和名:フカノキ
学名:Schefflera octophylla ウコギ科フカノキ属

九州南部、南西諸島に分布し、中国、台湾、インドシナ半島などにも見られる。海岸近い低地の照葉樹の二次林で他の樹木と混生する。高さ10mほどになる。葉柄が長く、掌状複葉。小葉は7-9枚、細い楕円形で先がとがる。花期は11-1月。果実は5mmほどの球形で、5月頃黒紫色に熟す。
和名の意味は不明。
カポックの名で知られる観葉植物は本種と同属で、中国南部、台湾原産のヤドリフカノキの園芸品種。

 

和名:フタリシズカ〔二人静〕
学名:Chloranthus serratus センリョウ科センリョウ属

北海道から九州(屋久島)に分布し、中国にも見られる多年草。丘陵から山地の落葉樹林のやや湿った日陰地に群生する。茎の下部では麟片葉がまばらに対生し、先端では近接して2-3対の普通葉をつける。葉身は長楕円形、淡緑色でつやがない。花期は低地では4月から、山地では6月からで、花穂は2-5個で、2個のものが多い。
和名は、穂状花序が1個のヒトリシズカ(センリョウ科)に対して花序が2個以上出ることによる。

 

和名:フトモモ
学名:Syzygium jambos フトモモ科フトモモ属

フトモモ科は主に熱帯亜熱帯に分布し、フトモモは屋久島を分布の北限とする帰化植物。マレー半島、中国南部の産で、高さ10mほどになる常緑小高木。屋久島では川沿いによく見られる。5-6月、径4cmほどの白い花を咲かせ、雄しべが多く長いのが目立つ。果期は7-8月。
日本へは幕末に琉球から伝わり、栽培された。屋久島の方言でホトといい、果実は熟すと甘く、食用とした。

 

和名:フユイチゴ〔冬苺〕(別名 カンイチゴ)
学名:Rubus buergeri バラ科キイチゴ属

東アジアに分布し、日本では関東地方以西の本州、四国、九州、南西諸島北部に見られる。暖地の照葉樹林やスギ植林などの林床に生育する。葉身はやや円心形、縁は浅く3-5裂し、裂片の先は円形。9-10月、5枚の花弁を持った径1cmほどの花を咲かせる。果実は12月頃に赤く熟し、食べられる。
和名は、冬に赤い果実が見られることによる。別名のカンイチゴも同様の理由による。

 

和名:ヘクソカズラ〔屁糞葛〕(ヤイトバナ)
学名:Paederia scanclens アカネ科ヘクソカズラ属

東南アジアに分布し、日本各地にも見られるつる植物。日当たりのよい荒れ地、やぶ、林縁、人家の周辺などにふつうに生育する。葉は対生し、葉身は披針形、広卵形、心臓形など変異が多い。6-9月、筒状の先が5裂し内側は紅紫色をした花を集散花序につける。果実は球形で黄褐色、初冬まで残る。
和名は、草全体に悪臭があることによる。別名は花冠の様子を灸(やいとともいう)のあとに見立てた。

 

和名:ホウロクイチゴ[焙烙苺]
学名:Rubus sieboldii バラ科キイチゴ属

中部以西の本州、四国、九州、南西諸島に分布する常緑のイチゴ。暖地の日のあたる草地や林縁に生える。全体が同属のフユイチゴに似るが、大きく荒々しい感じ。葉身は10-15pと大型でほぼ円形。3-6月、葉腋に2-3cmの白い花を1-数個つける。石果は多数が集合し、内部が空洞の球形となって冬に赤く熟す。食べられるが、あまり食べるとこがない。
和名は、石果の集まりを逆さにおくと焙烙鍋の形に似ていることによる。

 

和名:ホソバハグマ〔細葉白熊〕
学名:Ainsliae faurieana キク科モミジバハグマ属

屋久島の固有種。低地から山地まで分布し、沢沿いの水しぶきがかかるような岩上に多く生育する。高さ10-20pになる常緑草本。葉は茎の中央部付近に多数密生し、線形。7-11月、花穂に10個ほどの頭花をつける。頭花は3個の小花からなり、花冠は長さ8mmほどで白から淡紅色、筒状で先は普通5個に深裂し、裂片はそりかえる。

 

和名:ボタンボウフウ〔牡丹防風〕
学名:Peucedanum japonicum セリ科カワラボウフウ属

関東地方および日本海側では石川県以西の本州、四国、九州、南西諸島に分布し、韓国南部、中国南部、台湾、フィリピンにもみられる。海岸の崖地や砂礫地に生育する。高さ30‐80cmになる。葉は2回3出羽状複葉、やや粉白色を帯びた青緑色。7‐9月、複散形花序に白色の小花を多く咲かせる。
和名は、中国や朝鮮半島原産のボウフウの仲間で、葉がボタンに似ていることによる。

 

和名:ホツツジ〔穂躑躅〕
学名:Elliottia paniculata ツツジ科ホツツジ属

北海道南部から九州に分布する。丘陵のアカマツ林下や岩石地など、日当たりのよいやせ地に生育する。樹皮は赤褐色、若い枝にははっきりとしたひれ状の3稜がある。葉身はひし形状倒卵形で先はとがる。8-10月、枝先に円錐花序をたて、花冠が3深裂し、1個の長い雌しべをもつ淡紅色を帯びた白い花を数多くつける。朔果は秋に裂開する。
和名は、花序が穂状になるツツジの意。

 

和名:ホルトノキ(別名 モガシ)
学名:Elaeocarpus sylvestris var. ellipticus ホルトノキ科ホルトノキ属

日本に固有で、関東地方以西の本州、四国、九州、南西諸島に分布し、照葉樹林にまばらに生育する。高さ15mほどになる。葉身は倒披針形で基部は鋭形。多少軟らかい革質。緑色の葉に赤くなった古い葉が混じるのが特徴。花期は6月頃。果実は楕円体で長さ約1.5cm、11月過ぎに暗緑紫色に熟す。
ホルトノキとは「ポルトガルの木」の意で、かつてはオリーブを指したが、本種の果実がオリーブに似ているので誤って本種にもつけられた。別名は鹿児島県での地方名に由来する。