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和名:タイミンタチバナ〔大明橘〕
学名:Myrsine seguinii ヤブコウジ科ツルマンリョウ属

関東地方南部以西の本州、四国、九州、南西諸島に分布し、台湾、中国、インドシナ半島にも見られる。暖地の照葉樹林に生育し、しばしば優占する。高さ5-7mになる。葉身は披針形。軟らかい革質で、中央脈を除き葉脈ははっきりしない。雌雄異株。3-4月、前年に伸びた枝の葉腋に、淡紅色の花を叢生する。果実は球形で径約6o、11-12月に紫黒色に熟す。
和名は中国原産と思い違いされ、大明国の橘の意でつけられたとされる。

 

和名:ダイモンジソウ〔大文字草〕
学名:Saxifraga fortunei var. incisolobata ユキノシタ科ユキノシタ属

北海道から九州に分布し、千島列島、樺太、朝鮮半島、中国にも見られる。滝つぼ周辺や、山地の渓流沿い、高山のお花畑など、絶えず湿っている岩盤や樹上に生育する。高さ4-50cmになる多年草。葉身は多肉な腎円形で、縁は掌状に浅く7-12裂する。7月下旬から10月、まばらな円錐花序に純白の5弁花をつける。上の3弁は短く、うち中央1個は垂直で左右が水平に開き、下の2弁は長く八の字に開く。
和名は、花の形を大の字に見立てたもの。

 

和名:タブノキ(別名 イヌグス)
学名:Machilus thunbergii クスノキ科タブノキ属

東アジアの暖温帯に分布し、日本では本州、四国、九州、南西諸島の照葉樹林に分布する。照葉樹林の代表的な樹種で、高さ20m、直径1mほどにもなる。山中でシイ林にもよく混生するが、スダジイに比べて潮風にも強いため海岸近くの平地では優占林もつくる。赤みを帯びた頂芽は大きく特徴的。葉身は倒卵形で全縁。革質で表面は光沢があり、裏面は粉白色を帯びる。5月頃枝先に円錐花序を出し、黄緑色の花を多数咲かせる。果実は球形で径約1p、7月に黒紫色に熟す。
和名の由来は不明。

 

和名:タラノキ
学名:Aralia elata ウコギ科タラノキ属

北海道から九州に分布し、朝鮮半島、中国、東シベリアにも見られる。二次林の林縁、伐採跡地、崩壊地に生育し、成長が早い。高さ3-7mになる。幹には鋭い刺があり、葉軸、葉柄にも刺がある。葉は互生し、2回奇数羽状複葉。花期は7月下旬から8月。果実は液質で黒く、秋に熟し、鳥に散布される。
和名の由来は不明。
新芽は食用にされる。

 

和名:ダンチク〔葮竹〕(別名 ヨシタケ)
学名:Arundo donax イネ科ダンチク属

東アジア、インド、地中海沿岸に分布し、日本では関東地方以西の本州、四国、九州、南西諸島に見られ、海岸や河岸に群落を作る。根茎は地中をはい繁殖する。茎は太く、中空で節があり、高さ4mほどになる。花期は9-10月。
和名ダンチクの「葮」(だん)は「葭」(か)(ヨシの漢名のひとつ)の書き違いに由来するとされる。別名のヨシタケは、葉がヨシ、茎がタケに似ているためといわれる。

 

和名:タンナサワフタギ
学名:Symplocos coreana ハイノキ科ハイノキ属

関東地方以西の本州、四国、九州に分布し、朝鮮の済州島でもみられる。山中の沢沿いによく生育している。高さ3-5mになる。葉身は広倒卵形、基部は広いくさび形、縁には鋸歯がある。葉質は厚い。6月、小枝の先に白花を多数つける。10月頃、ゆがんだ卵形の果実をつけ、熟すと黒味がかった藍色となる。
和名の「タンナ」は、朝鮮の済州島の古名で、本種が最初同島で発見されたことにより、サワフタギは、沢の上に茂り、沢を覆い隠すためという。

 

和名:チカラシバ〔力芝〕
学名:Pennisetum alopecuroides イネ科チカラシバ属

東アジア、東南アジアに分布し、日本では北海道西南部から南西諸島でみられる。踏みつけや刈り取りに強く、路傍や草原などに多い。葉身は線形、硬くなめらか。8-10月、円柱状でブラシに似た暗紫色の花穂を直立させる。小穂の基部にある苞葉は紫色で剛毛、この剛毛により果実は他物に付着して運ばれる。
和名は、強靭で根の張りもよく、力を入れてもなかなか抜けないことからつけられた。
剛毛が緑色のものをアオチカラシバとよぶ。

 

和名:チゴユリ〔稚児百合〕
学名:Disporum smilacinum ユリ科チゴユリ属

北海道から九州に分布し、千島列島、朝鮮半島、中国にも見られる。丘陵から山地のやや明るい安定した林内に大きな群落をつくる。茎はふつう枝分かれせず、高さ15-40cmになる。葉身は楕円形で先はとがり、両面無毛。3本の葉脈が目立ち、縁に微細な突起がある。暖地では3月下旬から、寒地では6月、茎の先に1-1.5cmの白い花が1-2個下垂する。秋、液果は黒く熟す。
和名は、うつむいて咲く花が小さく可憐なことによる。

 

和名:チャボシライトソウ
学名:Chionographis koidzumiana ユリ科シライトソウ属

紀伊半島、四国、九州に分布する多年草。シライトソウと同じように林内や谷沿いの湿った土壌に生育する。屋久島では標高500m以上の登山道でよく見かける。根生葉は狭卵形で長さ3-8p。花茎は高さ15-30p。5月、まばらな総状に淡緑黄色の花をつける。

 

和名:ツガ〔栂〕
学名:Tsuga sieboldii マツ科ツガ属

本州(福島県以南)、四国、九州に分布し、韓国(鬱稜島)にも見られる。山地の尾根や岩場などの乾湿両極端な場所に生える。樹皮は灰色で縦に裂け、幹は径約1m、高さ25mほどになる。葉はらせん状につくが側枝では左右に広がる。葉身は長さ1-2pの線形で大小がある。雌雄同株。4月から開花し、雄花も雌性球果も長卵形で枝先に1個ずつつく。球果は長さ3pほどの長卵形で短い柄で垂れ下がり、熟して褐色となる。
和名の語源は不明。

 

和名:ツクバネソウ〔衝羽根草〕
学名:Paris tetraphylla ユリ科ツクバネソウ属

北海道から九州に分布し、山地のブナ林などの落葉樹林の林床にふつうに見られる。高さ20cmほどになる。葉は柄はなく披針形で4輪生する。5-7月、茎の先端に1-2cmの細長い花柄を伸ばして、先に淡黄緑色の花を1個つける。果実は液果で、秋に黒紫色に熟す。
和名は、4輪生する葉を正月に遊ぶ羽根つきの羽根に見立てたことによる。

 

和名:ツクシゼリ〔筑紫芹〕
学名:Angelica longeradiata セリ科シシウド属 

岡山、九州の高山に分布し、屋久島を分布の南限とする多年草。山地の岩礫地に生え、屋久島の山頂付近ではイッスンキンカやケイビランなどの高山植物とともに、岩の隙間などの砂のたまったところに根を張っているのが見られる。高さ5-40pになるが、屋久島の標高1500m以上で生育する個体は、高さ5pほどと小形。根生葉は2-3回3出複葉で小葉は細かく深裂する。葉柄は鞘状にふくらむ。8-9月、複散形花序に白色の小さな花を密につける。

 

和名:ツゲ〔黄楊、柘植〕(別名 ホンツゲ)
学名:Buxus microphylla var. japonica ツゲ科ツゲ属

本州(関東地方以西)、四国、九州に分布する。低地から山地の落葉樹林内に生育し、ときに渓流沿いにも生える。高さ3-4mになる。葉は対生し、葉身は卵形で全縁、表面は光沢がある。雌雄同株。3-4月、葉腋に黄緑色の小花を集める。
和名は、「次ぐ」に由来し、葉が次々と重なる様子を表したという。別名は材質が劣るイヌツゲ(モチノキ科)に対する名。
材質は硬く締まり、良質の細工材として木箱や版木、将棋の駒などに利用される。

 

和名:ツタウルシ〔蔦漆〕
学名:Rhus ambigua ウルシ科ウルシ属

北海道から九州に分布し、千島列島、樺太、朝鮮半島、中国にも見られるつる植物。山地のブナやミズナラなどの落葉樹林内に生え、他の高木に絡みつく。葉は3出複葉、小葉は卵形で先がとがり、縁には低い鋸歯がある。雌雄異株。5-6月、葉腋に円錐花序を出し、黄緑色の小さな花を多数つける。
和名は、つるになるウルシの意。
毒性はウルシの仲間ではかなり強く、触れるとかぶれる。

 

和名:ツチトリモチ〔土鳥黐〕
学名:Balanophora japonica ツチトリモチ科ツチトリモチ属

日本に固有で、本州の紀伊半島と中国地方の瀬戸内沿岸、四国、九州、奄美などに分布する。葉緑素を欠く寄生植物で高さ10pほどになる。照葉樹林の林床に生育し、主にハイノキやクロキなどハイノキ科の樹木の根に寄生する。10-12月、鱗片葉が重なった多肉の花茎を直立する。全体が赤褐色で頂部に卵形の花序を1個つける。
和名は、地下茎をすりつぶして鳥黐をつくったことによる。
屋久島、種子島に分布し、山地のクロバイに主に寄生するヤクシマツチトリモチは、全体に橙赤色で、高さ2-4pと小さい。

 

和名:ツルアジサイ〔蔓紫陽花〕(別名ゴトウヅル)
学名:Hydrangea petiolaris ユキノシタ科アジサイ属

北海道から九州に分布し、千島列島、樺太、朝鮮半島にも見られるつる植物で、屋久島を分布の南限とする。他の高木に絡み付いて高さ15mほどになる。イワガラミと同様、落葉樹林内に生育して幹をよじ登る。葉は対生し、広卵形、鋸歯はイワガラミの葉に比べると細かい。花は、6-7月、イワガラミと同じ時期に同じような場所に咲くが、装飾花のがく片は4個で、ガクアジサイに似た白い花を多く咲かせる。
和名は、つる性のアジサイの意。

 

和名:ツルリンドウ〔蔓竜胆〕
学名:Tripterospermum japonicum リンドウ科ツルリンドウ属

北海道から九州に分布し、千島列島、樺太、朝鮮半島、中国にも見られる。低地から山地のブナ林などの落葉樹林の林床に生えるほか、二次林内などにも見られる。葉は対生し、葉身は狭卵形で先はとがり、3本の葉脈が目立ち、縁は波打つ。葉の裏面は紫色を帯びる。8-10月、淡紫色で先の5裂した3cmほどの鐘形の花を、葉腋にふつう1個つける。果実は球形の液果で秋に赤紫色に熟す。
和名は、つる性のリンドウの意。

 

和名:ツワブキ
学名:Farfugium japonicum キク科ツワブキ属

東アジアに分布し、日本では福島県、石川県以南の本州、四国、九州、南西諸島に見られ、海岸近くの林床や林縁部に生育する。長い柄のある根出葉を叢生する。葉身は腎円形、全縁に近いかわずかに歯牙を持つ。10月、葉よりも高い花茎に径5pほどの黄色の頭花をつける。痩果の冠毛はくすんだ褐色。
和名は、つやがあってフキに似ている艶蕗(つやぶき)という意で、艶葉蕗から変化したとされる。
若い葉柄は食用とされる。

 

和名:テッポウユリ〔鉄砲百合〕
学名:Lilium longiflorum ユリ科ユリ属

種子島、屋久島を分布の北限とし、南西諸島の海岸崖地の岩の隙間や草原に生育する。高さ50-80pになるユリの代表種。5-6月、茎の上部に白色の花を横向きに咲かせる。
和名は、花の細い筒部が昔の鉄砲に似ているためとも、鉄砲の伝来地である種子島に自生するためともいう。
欧米では白ユリの代表種として本種が多く用いられる。とくにイースター(復活祭)の時期に切花として大量に消費されることから、イースター・リリーの名でもよばれている。

 

和名:トベラ
学名Pittosporum tobira トベラ科トベラ属

東アジアの暖温帯から亜熱帯に分布し、日本では関東地方以西の本州、四国、九州、南西諸島に見られる。海岸低木林の主要な構成種で高さ2-3mになる。葉身は狭倒卵形、先は鈍形、縁は下面内側に巻き込む。革質でやや厚い。雌雄異株。6月、枝の先に白色の花を多数咲かせる。朔果は球形で熟すと裂開し、粘着性のある赤色の種子を出す。
和名は、枝や皮、特に根の皮に悪臭があるため、鬼を追い払うと言い伝えられており、節分の日にこの木の枝を扉に挿したことから扉の木と呼ばれ、それがなまったものといわれる。