和名:アオウミガメ〔青海亀〕
学名:Chelonia mydas 英名:Green Turtle ウミガメ科アオウミガメ属 |
屋久島は、日本での産卵場の最北地となり、年間数頭しか確認できない。観察できるのは、永田浜・栗生浜。現在は鹿児島県ウミガメ保護条例(昭和63年制定)により、捕獲や卵の採取は禁止されているが、密漁・盗掘は後を絶たない。 |
和名:アオキ〔青木〕
学名:Aucuba japonica var. japonica ミズキ科アオキ属 |
日本に固有で、関東地方以西の本州、四国、九州、南西諸島に分布し、やや湿った照葉樹林やスギ植林の林床にごく普通に生育する。枝は太く緑色で下部からよく分かれ、高さ2-3mになる。葉身は長楕円形、縁には粗く大きな鋸歯がある。厚い革質、表面は濃緑色で光沢がある。雌雄異株。花期は3-4月。果実は長楕円体で長さ1.5-2cm、秋から冬に赤く熟す。
和名は、枝が緑色であることによる。よく庭木にされる。 |
和名:アオモジ〔青文字〕
学名:Litsea citriodora クスノキ科ハマビワ属 |
本州(岡山県、山口県)、九州西南部、南西諸島に分布する雌雄異株の落葉小高木。成長が早く、日当たりの良い二次林や伐採跡地によく生育する。高さ3-7m、大きなものは15mにもなる。葉身は長楕円形で先端と基部はとがる。葉質は薄い。花期は2月下旬から4月、開葉に先立って咲き始める。液果は黒紫色に熟し、レモンのような香りがする。
材にも香気があり、高級楊子としてクロモジより多量に作られている。果実は辛く、香辛料に使われる。 |
和名:アカウミガメ〔赤海亀〕
学名:Caretta caretta 英名:LaggerHead Turtle ウミガメ科アカウミガメ属 |
世界の大洋に広く分布するウミガメで、アメリカ東海岸、ブラジル、南アフリカ、ギリシャ、オーストラリア東岸などに主な産卵場がある。
日本では、浦島太郎の物語で有名。北半球では日本が主なる産卵地。本州、四国、九州、沖縄の海岸線は北太平洋唯一の産卵場である。屋久島ではそのうち約25%がやってくる、日本最大の産卵場である。
観察できるのは、永田浜・栗生浜。現在は鹿児島県ウミガメ保護条例(昭和63年制定)により、捕獲や卵の採取は禁止されているが、密漁・盗掘は後を絶たない。肉食性で、クラゲ・イカ・小魚・カニ・ヤドカリ等を食べる。体色は背面が褐色、腹面は淡黄色で、頭部が他のウミガメに比較すると大きい。(英名は力強い頭のカメという意味になる) |
和名:アカガシ〔赤樫〕
学名:Quercus acuta ブナ科コナラ属 |
本州、四国、九州、屋久島まで分布し、韓国南部、台湾にも見られる。山地に優占して林をつくる。幹は黒味がかった灰褐色で老木になると割れ目が目立つ。葉は長い柄があり、葉身は長楕円形、先はとがり、基部はくさび形。ふつう全縁、ときに上半分に波状の鋸歯がある。厚い革質、表面は深緑色で光沢があり、裏面は淡緑色。雌雄同株。花期は5月頃。堅果は翌年の10月頃に熟し、楕円形で長さ約2cm、殻斗の鱗片は合着して同心円状の環が並び、褐色の毛がある。
和名は、材が淡紅褐色で赤味が強いことによる。 |
和名:アカシデ〔赤四手〕
学名:Carpinus laxiflora カバノキ科クマシデ属 |
北海道南部から九州に分布し、朝鮮半島にも見られる。低山の二次林に多く、乾燥した急斜面や尾根筋などに生育する。樹皮は暗灰色でなめらかだが、老木では割れ目が入る。葉身は卵状楕円形、縁には鋸歯があり、先は尾状にとがる。花期は3-4月。堅果は翼状の果苞に包まれ、秋に風により散布される。
和名は、シデ類のうち若葉が赤く、秋に紅葉するのは本種だけであることによる。また、シデは、神棚や神社に飾る垂(しで)(しめなわなどに下げる紙飾り)の意で、果実の垂れる様子が似ることからつけられた。 |
和名:アカマツ〔赤松〕(別名 メマツ)
学名:Pinus densiflora マツ科マツ属 |
北海道南部から屋久島まで分布し、朝鮮半島、中国東北部でも見られる。自生地は極端な乾燥地や湿地で、海岸の岩場や火山の溶岩流上に群落をつくる。大木では高さ40m、幹の直径1mを越える。針葉はやわらかく2本が対になっている。春、新しい枝の先に1-数個の紫褐色の雌花と、基部に黄褐色の雄花を多数つける。球果は翌年の秋に褐色に熟す。種子は長い翼を持ち、強風時では数十kmも飛ばされることがある。
和名は、幹が赤褐色をしていることによる。 |
和名:アカメガシワ〔赤芽槲〕
学名:Mallotus japonicus トウダイグサ科アカメガシワ属 |
秋田以南の本州、四国、九州、南西諸島に分布し、朝鮮半島、中国、台湾にも見られる。低地の二次林や伐採跡地に普通に見られる。葉身は広卵形で若い木では3裂する。春の若葉は赤い。雌雄異株。花期は6-7月。秋、突起のある朔果が割れると、黒く光沢のある種子が3個現れる。ゴサイバ(五采葉)の別名があるが、かつてアカメガシワの葉に食物をのせたことによる。 |
和名:アキグミ〔秋茱萸〕
学名:Elaeagnus umbellata グミ科グミ属 |
北海道南部から九州に分布し、朝鮮半島、中国にも見られる。低地から山地にかけて分布し、明るい林縁、岩の多い原野、河畔林や河川敷では群生する。枝には刺状の短枝がまばらに出る。葉身は細長い楕円形。4-5月、葉腋に花弁のない萼の筒先が4裂した花を上向きに束生する。花は銀白色だが、受粉すると黄色になる。秋、果実は球状楕円形に赤熟する。日本産グミ属のうち秋に実が熟すのはアキグミだけ。和名は、秋に熟すグミの意である。 |
和名:アキノキリンソウ〔秋麒麟草〕(別名
アワダチソウ)
学名:Solidago virgaurea ssp. asiatica キク科アキノキリンソウ属 |
北海道から南西諸島に分布し、朝鮮半島にも見られる。日の当たる草地の他、林縁、疎林内にもしばしば生える。高さ50pほどになる。葉は互生し、下部の葉にはやや長い柄がある。葉身は卵形で、濃緑色。8-10月、茎の上部に黄色の頭花を密につける。痩果には白い刺状の冠毛があり、風で飛び散る。
和名は、秋に咲くキリンソウの意で、花の美しさをベンケイソウ科のキリンソウに例えたものという。 |
和名:アケビ〔木通、通草〕
学名:Akebia quinata アケビ科アケビ属 |
本州、四国、九州に分布し,朝鮮半島、中国にも見られるつる植物。山地の林縁や林内に生育する。茎は左巻き。葉は掌状複葉、小葉は5枚、長楕円形で鋸歯はない。雌雄同株。花期は4月上旬から5月、開葉と共に咲きはじめ、吸蜜にくる昆虫によって花粉が運ばれて結実する。液果は長楕円形で長さ6-10cm。熟すと裂け、白い仮種皮と果肉は甘く食べられる。
和名の由来は、実が開く意味の「開け実」などの諸説がある。 |
和名:アコウ〔雀榕〕
学名:Ficus superba var. japonica くわ科イチジク属 |
本州(紀伊半島南部、山口県)、四国、九州、南西諸島に分布し、中国南部、台湾にも見られる。海岸近くの湿った谷などに沿って生える。高さ10-20m、幹は太く径1m以上になり、上方で太い枝を分け、気根を出す。葉は枝先に集まって互生し、葉身は楕円形。葉質は厚く表面は滑らかで光沢がある。5月頃、葉腋または古い葉腋にイチジク状の隠頭花序を1-4個まとめてつける。複合果は球形で、熟すと淡紅色から白色となる。
和名の意味は不明だが漢名による。 |
和名:アズキナシ〔小豆梨〕
学名:Sorbus alnifolia バラ科ナナカマド属 |
北海道から九州に分布し、朝鮮半島、中国、ウスリー地方にも見られる。山地のやや乾いた尾根などによく生育する。長枝と短枝がある。葉は互生し、短枝には2-4枚の葉がつく。葉身は倒卵形で先はとがり、側脈は平行に射上して縁の重鋸歯に達する。4月中旬から6月、短枝の先に複散房花序を出し、白色の花を密生する。ナシ状果は秋に赤熟する。
和名は、果実の様子がナシに似て、小さいことによる。 |
和名:アセビ〔馬酔木〕(別名 アシビ)
学名:Pieris japonica ツツジ科アセビ属 |
本州、四国、九州、屋久島まで分布する常緑低木。山地の明るい林や高所のやせ地などに多く、屋久島では、1500mを越える低木林では群落を作っている。葉身は広倒披針形。革質で表面は濃緑色。3-4月、枝先から花冠のつぼ型の白色の花を多数垂らす。果実は偏球形、11月頃、熟すと上を向き、5烈して小さな種子を散らす。和名は、足しびれに由来するとされる。漢名が示すようにウマが食べると苦しむというが、普通食べない。庭や公園に植えられるが有毒。 |
和名:アブラギリ〔油桐〕
学名:Aleurites cordata トウダイグサ科アブラギリ属 |
中国原産の落葉高木。本州中南部、九州、中国中南部に分布する。明るい場所を好む先駆樹種で、屋久島では道路沿いや林縁などで群落をつくっているのがよくみられる。淡紅色を帯びた長い柄があり、先に2つの腺点がある。葉身は心形で、時に3浅烈する。5月下旬、枝の先に円錐状に白い花を咲かす。8-9月、直径2-3cmの果実が熟す。種子から桐油をとるため江戸時代に持ち込まれた。乾性油としては最もよく、印刷に使われる。 |
和名:アラカシ
学名:Quercus glauca ブナ科コナラ属 |
東アジアに分布し、日本では本州、四国、九州、屋久島までの低地や山地の照葉樹林に普通に生育している。カシの仲間では最もよく見られ、萌芽力が強いため、シイ林を繰り返し伐採したところでは本種の二次林となっている。幹は滑らかで暗灰色。葉身は倒卵状楕円形、革質で縁には上半分に鋭い鋸歯がある。雌雄同株。花期は4月頃。堅果は、年内10月頃に熟し、やや丸みがかった楕円形で長さ1.5-2cm。
和名は、枝や葉が粗大なカシ(粗樫)の意でつけられたとする説がある。 |
和名:アリドオシ〔蟻通〕
学名:Damnacanthus indicus アカネ科アリドオシ属 |
東アジアからインドに分布し、日本では関東地方以西の本州、四国、九州、南西諸島の山地の林床に見られる。葉身は広卵形で全縁。茎針は葉とほぼ同じ長さ。5月頃、葉腋または枝先に先の4裂した長さ1pほどの白い漏斗状の花を1-2個咲かせる。果実は球形で径約6o、12月過ぎに赤く熟す。
和名は、節に1対の鋭い茎針があり、アリを刺し通すほどでることからつけられた。
正月に、センリョウ、マンリョウと一緒に飾って「千両万両有り通し」として縁起をかつぐ地方もある。 |
和名:イ〔藺〕(別名 トウシンソウ)
学名:Juncus effusus var. decipiens イグサ科イグサ属 |
日本各地に分布し、樺太、朝鮮半島、台湾にも見られる。湿地、池沼、休耕地に生育する。地下茎は横にはい、茎は円柱状で株をつくる。6-9月、多数の小花を持つ花序が頂生するが、最下の苞葉が茎の延長のように伸びるので、花序は側生するように見える。
和名の由来は不明。別名は、灯芯草の意で、昔この植物の茎の髄を油に浸して明かりをともしたことによる。
畳表や灯芯などの材料として、江戸時代には水田での栽培が盛んとなった。 |
和名:イイギリ〔飯桐〕(別名 ナンテンギリ)
学名:Idesia polycarpa イイギリ科イイギリ属 |
本州(関東地方以西)、四国、九州、南西諸島に分布し、朝鮮半島、中国、台湾にも見られる。二次林に生育し、初期成長はきわめて早い。葉は長い柄があり、葉身は大きな三角状の心臓形で、縁には粗い鋸歯がある。雌雄異株。5-6月、円錐花序を横枝から垂れ下げる。秋、橙赤色の果実が房状に実り、落葉後も長く枝に残ってよく目立つ。
和名は、大きな葉で飯を包んだためという。別名は、赤い実がナンテンの実に似ることによる。 |
和名:イズセンリョウ〔伊豆千両〕
学名:Maesa japonica ヤブコウジ科イズセンリョウ属 |
東アジアの暖温帯から亜熱帯に分布し、日本では関東地方南部以西の本州、四国、九州、南西諸島に見られる。低地の照葉樹林の林床に多い。葉身は長楕円形で縁にはまばらな鋸歯があるか、ときに全縁。雌雄異株。4-5月、葉腋に先の5浅裂した筒状の黄白色の小さい花を密に咲かせる。果実は球形で径約5mm、12月頃乳白色に熟す。
和名は、伊豆に多く生育し、センリョウ(センリョウ科)に似ていることでつけられた。 |
和名:イスノキ(別名 ヒョンノキ)
学名:Distylium racemosum マンサク科イスノキ属 |
東アジアの暖温帯から亜熱帯に分布し、日本では関東地方南部以西の本州、四国、九州、南西諸島に見られる。カシ林が発達する標高の山地に多く、しばしば優占する。高さ約15m、ときに20m、幹の直径1mを超えることもある。幹は太くなると赤褐色となり、所々はがれる。葉身は長楕円形で基部はくさび形、ふつう鋸歯はない。葉質は厚くて硬く、よく虫こぶができる。4月頃、葉腋に紅色の花を咲かせる。
和名の由来は不明。別名は、虫こぶを吹くと鳴る音による。 |
和名:イタドリ〔疼取〕
学名:Reynoutria japonica タデ科イタドリ属 |
北海道西南部から九州に分布し、朝鮮半島、中国、台湾にも見られる。路傍、空き地、荒れ地などに広く生育し、山地の崩壊跡地に先駆的に生える。地下茎は四方に伸びて芽を出す。葉身は広卵形、基部は切方で両隅が角張る。雌雄異株。花期は7-10月。
和名は、本種が古来から薬用とされ痛みをとるのに効果があることによる。
早春に芽生える赤紫色の若葉は食用とされる。 |
和名:イッスンキンカ
学名:Solidago minutissima キク科アキノキリンソウ属 |
屋久島の固有種。標高1200m以上に生育し、沢沿いの岩上や、山頂付近の岩場でよくみられる。個体の高さは数cmから数10pほどで、アキノキリンソウを小形にしたような姿をしている。山頂付近で生育している個体は小さく、高さ3-7pほどにしかならない。根生葉は長楕円形披針形で長さ7-20mm、やや厚い。頭花は直径約9mm、黄色で、8-9月、枝先に密集してつく。 |
和名:イヌガシ〔犬樫〕(別名 マツラニッケイ)
学名:Neolitsea aciculata クスノキ科シロダモ属 |
関東地方以西の本州、四国、九州、南西諸島に分布し、韓国にも見られる。暖かい地方では照葉樹林に普通に生育する。屋久島では、高木層のない部分に密生することがある。高さ15mほどになる。葉身は長楕円形、先はやや突出して鈍形。薄い革質で3本の脈がはっきりとする。シロダモの葉を小さくしたような感じ。雌雄異株。3月頃、葉腋に赤色の花を密生させる。果実は楕円体で長さ約8mm、10月頃黒紫色に熟す。
和名は、カシに似ているがカシの仲間ではないという意。 |
和名:イヌガヤ
学名:Cephalotaxus harringtonia var. harringtonia イヌガヤ科イヌガヤ属 |
岩手県以南の本州、四国、九州、屋久島まで分布し、朝鮮半島、中国東北部にもみられる。低地から山地の林内に生育する。高さ5-10mほどになる。葉身は線形、先は鋭くとがるが触れてもカヤの葉に比べて痛くない。雌雄異株。花期は3-4月。種子は長さ約2.5cmの倒卵形で10月頃熟すと赤紫色となる。
和名は、カヤ(イチイ科)に似ているがあまり役立たないとしてつけられたとされる。
種子の油は灯火用とされた。 |
和名:イヌザンショウ〔犬山椒〕
学名:Zanthoxylum schinifolium ミカン科サンショウ属 |
秋田以南の本州、四国、九州に分布し、朝鮮半島、中国にも見られる。丘陵から山地の明るい林内や林縁、伐採跡地などに生育する。葉は奇数羽状複葉で、15-25枚の小葉をつける。葉肉内にはミカン科特有の油点が並び、つぶすと強い臭気を放つ。イヌザンショウは枝に刺が互生につくのに対し、同属のサンショウは対生につくので区別できる。
和名は、料理に使われるサンショウに似るが、香りが悪臭に近いことによる。 |
和名:イヌタデ〔犬蓼〕(別名 アカノマンマ)
学名:Persicaria longiseta タデ科タデ属 |
日本各地に広く分布し、千島列島、樺太、朝鮮半島、中国、台湾、マレーシアにも見られる。農耕文化の伝来と共に帰化したといわれる。畑地、路傍、空き地などいたるところに生育する。葉身は披針形で先はとがる。托葉鞘は筒状で長く粗い毛がある。秋に紅色の小花が密についた花穂が目立つ。
和名は、同じタデ類でも辛味のあるヤナギタデは利用されるが、本種は役に立たないとしてつけられた。別名のアカノマンマ(アカマンマ)は赤飯のことで、紅色の花穂の様子をたとえた。 |
和名:イヌビワ(イタビ)〔犬枇杷〕
学名:Ficus erecta くわ科イチジク属 |
関東地方以西の本州、四国、九州、南西諸島に分布し、朝鮮半島、台湾にも見られる。低地や丘陵地の林内や林縁に普通に生育する。高さ4mほどになり、幹や枝は傷をつけると乳白色の汁を出す。葉身は倒卵状長楕円形、先は鋭くとがる。葉質はやや薄い。雌雄異株。5-6月、隠頭花序は葉腋に1個づつつき、ほぼ球形で径1-1.5cm。複合果は最初赤くなるが、10-11月には黒紫色でやわらかくなり、食べられる。
和名は、果実はビワに似ているが良質でないためとされる。 |
和名:イヌマキ
学名:Podocarpus macrophyllus マキ科マキ属 |
関東地方南部以西の本州、四国、九州、南西諸島に分布し、中国、台湾にも見られる。ふつう低地の照葉樹林内に生育する。高さ20-30m、幹の直径80cm以上になるものもある。樹皮は縦に細かく裂ける。葉は線形。雌雄異株。花期は5-6月。種子は約1cmのほぼ球形、9-10月に熟して黒緑色で白い粉に覆われるが、柄の上部はさらにふくらみ倒卵形、赤褐色となり食べられる。
和名は、スギの古名マキに対し本種を卑しんだとされる。 |
和名:イワガラミ〔岩絡〕
学名:Schizophragma hydrangeoides ユキノシタ科イワガラミ属 |
北海道から九州まで分布し、朝鮮半島にも見られるつる植物で屋久島を分布の南限とする。他の高木に絡み付いて高さ15mほどになる。幹はつるになって地を這い、後に気根を出して樹木をよじ登る。葉は対生し、葉柄には赤みがある。葉身は卵円形でふちには粗い鋸歯がある。6-7月、集散花序を出して白色の花を咲かせる。装飾花はがく片1個からなり、花序の外側に並ぶ。
和名は、幹や枝が岩にも絡みつくことによる。 |
和名:ウバメガシ〔姥目樫〕
学名:Quercus phillyraeoides ブナ科コナラ属 |
関東地方南部以西の本州、四国、九州、南西諸島の一部にも分布し、中国にも見られる。ふつう海岸の低木林として群生する。幹は黒褐色、高さ10mになる。葉身は倒卵形で上半分に鋸歯がある。革質、表面は深緑色。花期は5月。堅果は1.5-2pの卵形で殻斗には短毛が密生する。
和名の由来は、若葉に褐色の毛が密生して枯れたように見える、果実が姥の目のようである、などの諸説がある。
土壌の浅い立地に生えるため成長が遅く、材が堅いため木炭の材料として優れ、備長炭といわれ現在も重用されている。 |
和名:ウバユリ〔姥百合〕
学名:Cardiocrinum cordatum var. cordatum ユリ科ウバユリ属 |
岩手県以南の本州、四国、九州に分布する。薄暗い落葉樹林内の平坦地ややや湿ったくぼ地に生育する。葉は林内が明るい早春から開き、葉身は広卵状楕円形で基部は心臓形。7月下旬、緑白色の花が、夕方横向きに半開して強い香りを放つ。果実は円形の朔果。晩秋に上部だけが3浅裂し、中の膜質で薄い種子は強風のときに効率よく遠方に散布される。
和名は、開花期に基部の葉が枯れるため「歯がない」に音を合わせ姥の名をつけたという。 |
和名:ウマノアシガタ〔馬足形〕
学名:Ranunculus japonicus キンポウゲ科キンポウゲ属 |
北海道西南部から南西諸島に分布し、朝鮮半島、中国にも見られる。日当たりのよい路傍、あぜ、山野などに普通に生える。茎は高さ40-60cmになる有毒植物。葉身は腎円形で3-5裂し、さらに裂片は2-3深裂してふぞろいな鋸歯を持つ。4-6月、長い柄の先に光沢のある5枚の花弁を持った黄色の花をつける。痩果は多数が集まって金平糖状になる。
和名は、根生葉の形が馬の足(蹄の部分)の形に似ているためという。 |
和名:ウマノミツバ
学名:Sanicula chinensis セリ科ウマノミツバ属 |
北海道から九州に分布し、千島列島、樺太、朝鮮半島、中国にも見られる。山野の林縁や林床などに普通に生育する。茎は30-120cmになる。葉は3出複葉だが、側小葉がさらに2深裂するので5枚の掌状葉に見える。7-9月、茎の先に白い雄花と両性花の混生する花序を出す。果実は球卵形でかぎ状の針毛が密生し、他物に付着しやすい。
和名は、食用となる別属のミツバに形状が似ているが、役立たない意とされる。 |
和名:ウラジロエノキ〔裏白榎〕
学名:Trema orientalis ニレ科ウラジロエノキ属 |
アジアの熱帯から亜熱帯に分布し、日本では屋久島を分布の北限とする常緑高木。成長の早い陽樹で、谷部や林縁などにいち早く侵入して生育し、二次林を形成する。高さ10mほどになる。葉は数多く互生し、葉身は卵状披針形で左右不相称。裏面には絹状の細かい毛がある。3-9月、葉腋に集散花序を出す。果実は径4mmほどの卵形の石果で秋に黒く熟す。
和名は、葉の裏面が白みを帯びるエノキの仲間の意。 |
和名:ウラジロガシ〔裏白樫〕
学名:Quercus salicina ブナ科コナラ属 |
本州、四国、九州、南西諸島に分布し、韓国南部、台湾にも見られる。山地斜面の下部や谷沿いに多い。大きなものは直系1mを超える。葉身は披針形、先は尾状に伸びて鋭くとがり、上半分には鋭い鋸歯がある。やや薄い革質で、表面は光沢があり裏面は白色。雌雄同株。花期は5月頃。堅果は翌年の10月頃に熟し、卵状広楕円体で長さ1.7-2.2cm。
和名は葉の裏が白いことによる。 |
和名:ウリハダカエデ〔瓜膚楓〕
学名:Acer rufinerve カエデ科カエデ属 |
本州、四国、九州に分布する。丘陵から山地の斜面下部や川沿いの湿った陽地に広く生育する。若木の樹皮は黒緑を帯びた斑がありなめらかだが、老樹では縦に裂ける。葉身は掌状に浅く3-5裂、縁に鋭い重鋸歯がある。裏面脈上、脈腋には赤褐色の毛がある。花期は4月上旬から5月。開葉と同時に側枝の先に黄緑色の総状花序を下垂する。翼果はプロペラ状で70-110度に開く。
和名は、マクワウリの皮に似た樹皮の立縞模様による。 |
和名:エゴノキ(別名 チシャノキ)
学名:Styrax japonica エゴノキ科エゴノキ属 |
北海道(渡島半島)から南西諸島に分布し、朝鮮半島、中国にも見られる。丘陵から山地の平坦地や、谷間の緩斜面に生育する。葉身は卵円形で不規則な鋸歯がある。5-6月、長い花柄のある白い花を垂下する。果実は8-9月に熟し、その後、砲弾形で褐色の硬い種子を出す。
和名は、果実がえぐいことによるという。
果皮にはエゴサポニンが含まれるため石鹸の代用としたほか、魚毒として魚取にも用いた。また、乾燥した果実は子供のお手玉の中身ともされた。 |
和名:エノキ〔榎〕
学名:Celtis sinensis var. japonica ニレ科エノキ属 |
本州、四国、九州に分布し、朝鮮半島、中国にも見られる。渓谷沿いの土壌が肥沃な斜面に生育する。葉身は卵状楕円形、基部は左右非対称、上半分に鋸歯があり、基部からの3葉脈が目立つ。葉質は厚く、表面は濃緑色で光沢がある。花期は4月、開葉と同時。秋、果実は赤橙色に熟し、甘く食べられる。鳥の好物で、樹林下に散布される。
ヤドリギが寄生しやすいためか、古来から霊力がある木とされてきた。かつては街道沿いの一里塚に植えられたため、各地でその名残が見られる。 |
和名:オオカメノキ〔大亀木〕(別名 ムシカリ)
学名:Viburnrm furcatum スイカズラ科ガマズミ属 |
北海道から九州に分布し、千島列島、樺太にも見られる。低地から山地に生え、特にブナ林内に多い。冬芽は裸芽で丸い花芽がよく目立つ。葉身は卵円形。5月頃枝先に、周囲に白色の大型の装飾花を、中心に多数の小型の両性花をつけた花序を出す。果実は秋に赤く熟すが、後に黒く変わる。
和名は、葉が亀の甲羅を思い起こすためという説がある。別名は、この葉がよく虫に食べられることによる「虫食われ」の転訛とされる。 |
和名:オオゴカヨウオウレン〔大五加葉黄蓮〕
学名:Coptis ramosa キンポウゲ科オウレン属 |
屋久島の固有種。標高600m以上の林内でふつうに見られ、岩や樹皮にコケと混じってよく生育している。根生葉は掌状で深く裂け、先は3浅裂し、光沢がある。葉は1年中見られる。直径8-10mmで白色の花を、褐色の花茎の先に1-数個つける。花期は長く、主に2-3月に咲き、4月頃まで見られる個体もある。 |
和名:オオバコ〔大葉子〕
学名:Plantago asiatica オオバコ科オオバコ属 |
日本各地に分布し、朝鮮半島、台湾、東シベリア、マレーシアにも見られる。路傍、空き地、あぜなどに広く生育する。踏みつけに非常に強い。葉は長い柄があり、ロゼット状に地面に広がる。葉身は卵形で質はかたい。4-9月、数本の花茎を伸ばし白色の花を密に穂状につける。種子は濡れると粘液を出し、人や動物の足の裏について運ばれる。
和名は、葉が広いことに由来する。
若葉は食用とされる。 |
和名:オガタマノキ〔招霊木〕
学名:Michelia compressa モクレン科オガタマノキ属 |
本州(関東地方以西の太平洋側)、四国、九州、南西諸島に分布し、台湾、フィリピンでも見られる。暖地の沿岸林によく生育する。高さ15mほどになる。葉は互生し、葉身は長楕円形で全縁。表面は深緑色で光沢があり、裏面は白色を帯びる。2-4月、径3cmほどの香の強い花が葉腋に1個づつつく。花被片は12個あり、基部が紅色を帯びる他は白色。果実は袋果が集まり、長さ5-10cmの房状で9-10月に熟す。
神社によく植えられ、神事に使われる。 |
和名:オトギリソウ〔弟切草〕
学名:Hypericum erectum オトギリソウ科オトギリソウ属 |
北海道から南西諸島に分布し、樺太、朝鮮半島、台湾にも見られる。ススキ草原や林道脇などに生育する。高さ50cmほどになる。葉身は卵形で十字に対生し、すかすと黒い油点が見える。7-8月、黄色花が茎や枝の先に集まって咲く。果実は朔果。
和名は、平安時代、鷹使いの名匠がこの植物に鷹の傷を治す薬効があることを内密にしていたが、その弟が人に漏らしたため弟を切り殺したと言う故事による。
民間では、果実が成熟した頃全草を乾燥させ、薬用とする。 |
和名:オニグルミ〔鬼胡桃〕
学名:Juglans ailantifolia クルミ科クルミ属 |
北海道から九州に分布し、山野の川沿いの斜面に普通に見られる。高さ30mほどになり、樹形は円形となる。葉は大きな奇数羽状複葉で、側小葉は4-10対。花期は5月。果実は石果状の堅果で、中に含まれる大きな白色の子葉は脂肪分に富み、リスやネズミの餌となる。
和名は、果実の核面がかたく、深いしわを持つことを鬼にたとえたものである。 |